第一章 旅立ちと出会い

紀元前の世界、かつて大地にはさまざまな種族が共存していた。

中でも精霊と人間は最も間近な存在であり、互いに信頼を寄せて暮らしていた。

しかし、人間が精霊のもつ無限無償の力にたより続けた結果、

大気中の精気である"エーテ"が暴発し、各地で大天災を起こした。

この天災により多くの人間や、その他の種族が命を落とし、

霊体である精霊たちもまた、エーテを失い消滅した。

精霊王は愛する人間の死をなげき、二度とこのようなことが起きないよう、

人間以外の種族長に力を仰ぎ、精霊界を繋ぐ島をレベー二海の上空に持ち上げた。

その空中島を"スカイピア"、それ以外の大地を"ラクタラス"と名付け、

竜族にレベー二界の護り役を頼んだ。

 
世界の挿し絵1

精霊は物質に宿ることでのみ、魔力のある者に力を与えるようになった。

すべての種族は生まれながらエーテを操ることができる"魔力"を持つが、

この天災により、人間の魔力は精霊王によって封じられた。

精霊の加護が無ければエーテが不足し、大地は枯れ、荒れ地となるため、

国を統べる王のみ、召還した精霊と契約することを許された。

精霊の魂となる"精霊石"を授かった王は、守護精霊と肩を並べて国を統べた。

 
世界の挿し絵1

時がたち、ラクタラスでの新しい物語が語られるー。





世界用語

エーテ / 大気中にある精気。精霊はエーテをまとう。亜人や精霊獣もエーテを秘めるものがいる。

スカイピア / 精霊界の扉がある空中島。

ラクタラス / 精霊以外が暮らす大地。

魔力 / エーテを操る力。魔法。人間は魔力を持って初めて物質に精霊を宿すことができる。

魔法 / もともと魔力がないものが精霊水を飲んでも発動はしない。

精霊石 / 精霊は精霊石により契約者の魂に宿り実体を得ることも出来る。王冠として召還時に示す。



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